KPO
Khmer Peace Organization

 

KPO(Khmer Peace Organization)


 カンボジアでのプロジェクトは、金光教国際センター(以下KIC)が窓口となって 活動を進め、9年が経過しました。現地カウンターパートは昨年からKhmer Peace Organization(クメール平和の会、以下KPO)に変更となりましたが、プロジェクトは小 学校の子ども達への給食、ヘアカット、教師対象の読み聞かせワークショップ、村人への 現金貸付の4つのプロジェクトに変更はありません。
 1994年10月に、週1回の割合で1校から始まった給食プロジェクトは、現在月2回、 オ・ロイ、タム・ナッカイ、トラッペン・テ・トラチェの3校で行っています。給食が始 まってからは、それを楽しみに学校に来る子が多くなり、出席率の向上と共に子ども達の 栄養状態も以前より改善されています。
 子ども達は鶏肉入りのおかゆを何杯もおかわりしたり、中には、病気の母親や小さな弟や妹のために持ち帰る子もいます。
 ヘアカットプロジェクトは、1997年10月、126人の散髪から始まり、これまでに延べ 約5,000人を散髪してきました。現在は3人の理髪師が15校を巡回して散髪を行ってい ます。また洗髪による衛生指導も行っており、2003年10月〜2004年7月までにコンポン チュナン州ロイアピア郡内の55のすべての小学に対する散髪と衛生指導を計画しています。
 KPOでは各学校が自立した運営ができていくよう、毎月村人とのミーティングを行い、 それぞれのプロジェクトを主体的に担っていく取り組みを進めており、すでに昨年11月に は2校が自力運営ができるようになりました。
 KPO代表のピッ・ブントン氏はこれまでの活動を振り返って「子供たちの教育環境が改善され、父母も大変喜んでいる。継続してきた成果は大きい」と語っています。

給食をほおばる子ども達(オ・ロイ小学校)



絵本英訳プロジェクト 


 絵本英訳プロジェクトは、昨年秋にKPO(クメール平和の会)と新たにカウンターパー トの関係を結びました。今回、スタッフを現地に派遣して、KPOスタッフと英語からクメ ール語への翻訳作業の進め方ならびに絵本の配布先など取り扱い事務にかかわる打ち合わ せ、そして活動地域の小学校の視察を行いました。
 絵本の読み聞かせは、子ども達への重要な教育手段として活用されています。近年では、 カンボジアの教育省が中心となった全国区のコンテストが年1回行われ、コンポンチュナン州からも、これまで数度、優勝者が出ています。
教師育成のための読み聞かせワークショップは2000年から行っており、来年度までにはコンポンチュナン州ロイヤピア郡すべての小学校が受講する予定です。絵本の需要は、今後ますます高まることが予想され、絵本英訳プロジェクトとしても、出来る限り援助を進めていく必要性を確認しました。
 一方、図書の保管状態については、NGOの支援によって少しずつ改善されているとはいえ、学校によって格差があり、図書室がない小学校のスタッフは「せっかくの絵本がしっかりとした保存場所を確保できず、雨風にさらされて困っている」と話しているなど、施設の充実が課題として浮上しています。
コック・スダウ小学校で絵本の読み聞かせ

クレヨンを送る運動−代表・浅野誉喜子さん−

カンボジアでは、今でも多くの地雷が埋まっています。そして多くの子ども達が命を奪われたり、手足を失ったりして、心にも大きな傷を残しています。その子ども達に夢と希望をもってもらい、笑顔をとり戻してもらおうと、「地雷の数だけクレヨンを」と願いを立てて、クレヨンを送る運動に取り組んでいます。寄付されたクレヨン、色鉛筆などにクメール語のメッセージ(夢、愛、希望)入りシールを貼り、袋に入れる作業を月一度、行っています。
 発足時(2001年) からの願いを実現し、7月6日から12日の7日間、カンボジアを訪れました。コンポンチュナン州の5つの小学校で一人ひとりの子ども達にクレヨン、鉛筆、ノートなどの文房具を手渡しました。何かを訴えかけるような大きな瞳の子ども達が次第に笑顔に変わっていきました。家庭で眠っていた文房具が再び甦ったのです。今までに約15,000点の文具を贈りました。

クレヨンを手渡す浅野さんたち


KPACのカンボジア支援事業〜KICを通じてKPO〜

 KPACのカンボジア支援事業は、KICを通じて行っています。1994年から始まった支援事業は、KSI A(Khmer Stude-nts and Intellectuals Association)を現地カウンターパートとして進めてきま したが、02年にピッチ・ブントンとクロイ・セッターの両氏がKSIAから独立してKPOを設立し、それまで コンポンチュナン州(*)で行ってきた事業を引き継ぎました。KPACは、同事業が一定の軌道に乗り、 自律的運営が可能になるまで、支援を継続していくことにしています。

(*)コンポンチュナン州
 カンボジアの首都、プノンペンから国道5号線を北西に向かい約50q。道路事情と天候などにより 車で3〜5時間かかる。





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